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写真:九品の弥陀(ホキ石仏第一群第2龕) |
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この九体の阿弥陀如来は、「九品の弥陀」(くぼんのみだ)と呼ばれている。 九体の阿弥陀如来増を中心に、合計十三体が刻まれていたが、破損がひどく十体ほどしか現存していない。(破損品や、出土品は現在収蔵庫の中に収められている) 中央の一尊は座像で、印相は定印を結び、他の八体は通印(共通の印)相を結んで立像となっている。ふつう九品の弥陀は上品(じょうぼん)、中品(ちゅうぼん)、下品(げぼん)と印相が異なるが、ここでは同じとなっている。 九品のみだは、往生人を極楽浄土へ迎えてくれる仏で、最上の善行を積んだものから、極悪無道のものに至るまで、九通りに姿をかえて迎えに来てくれるという。 ここの九品の弥陀は、現在の石仏参拝順路から見ると、一番はじめになるが、以上述べた順番からしますと一番最後ということになる。 |
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著者 故・宇佐美昇は父の後を継ぎ半世紀以上、石仏の案内人を勤め 深く臼杵石仏と関っていくうちに物言わぬ石の仏たちが建立から永いときを経てもなお私たちに語りかけているそのかすかな呟きを感じ・考え・書きとめてきたものです。この本は昭和61年に書かれたものです。この本を書いた当時とは現在時代背景など大きく変化しておりますが。著者の意向を尊重して、ほぼ手を加えず原文のまま公開しております。 |
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